基本理念・方針
理念
すべては患者さんのために
方針
- 安全で質の高い丁寧な医療を提供します。
- 救急医療の充実と発展に努めます。
- 地域医療連携を推し進めます。
- 災害救護に積極的に取り組みます。
- 経営の健全化を図りその成果を医療活動に還元します。
- 医療従事者の教育と研修を推進します。
院長のご挨拶
この度、新型コロナウイルスへ全力で対応すべく県からの公募に応えベッドを19床から38床へと増やすことになりました。
19床以下の医療機関は有床診療所というカテゴリーで規制や負担も少ない分、ICUやHCUなど重症用のベッドを持つことができません。
少しでも困った患者さんを助けたい!
この思いから、ふじみの救急クリニックはより一層、スタッフ、設備を充実させ、診療科も増やし、令和2年12月1日より、ふじみの救急病院として新たなスタートを切ることになりました。
通常、「救急科(救急外来)を受診する」と聞くと、大病をしたのではないか?とか、そもそも救急科とはどういう時に受診したらいいものなのか、どういうことをしてくれるのかよく分からない…といった印象を抱かれる方が多いのではないでしょうか。
当院における「救急科」では、救急車による緊急の受診や命に直結する病気の診断・治療はもちろんですが、かぜやケガ、発熱、腹痛、下痢・嘔吐、じんましん、生活習慣病など多くの病気・症状に対応することができ、お子様の外科にも対応しております。
また、119番するか迷う場合、体調が悪く受診が困難な方は病院までご連絡ください。当院救急車がご自宅、施設などへお迎えに上がります。
「町の保健室」として地域に貢献し、信頼され、心あたたまる病院となるべく日々精進して参ります。
ご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。
理事長・名誉院長 鹿野 晃 (かの あきら)
病院の特徴・特色
当院では、専門医を保有する院長や脳神経外科部長が中心となり、最新の医療を取り入れ、責任ある診療を行っています。
近隣の医療機関から検査のみの受け入れも行っています。
病院・診療所では導入が難しいMRI・CTなど、ハイレベルな検査に対応し、患者さんの小さな異変も見逃さない医療機関を目指しています。
当院は、以下の医療機関と密な連携をとることで、常に先端の医療を取り入れ、患者さんのために研鑽し続けています。
また、患者さんの急性期の症状にも迅速に対応しています。
連携施設
救急救命士を中心に行政の救急車と同等の車両を使用し、民間の救急車として活躍しています。
大規模災害発生時にはDMAT(災害派遣医療チーム)カーとしても出動します。
病院紹介
法令等による医療機関の指定状況
法令等の名称 | 指定等の年月日 |
救急医療機関 | 令和2年 12月1日 |
生活保護法 (医療扶助) |
令和2年 12月1日 |
障害者自立支援法 (精神通院医療) |
令和2年 12月1日 |
労働者災害補償保険法指定医療機関 | 平成30年 11月1日 |
災害時連携病院 | 令和4年 1月1日 |
埼玉地域DMAT指定病院 | 令和4年 1月1日 |
当院は『災害時連携病院』です
令和4年1月1日、埼玉県では首都直下地震などの大規模災害に備え、新たに災害時連携病院制度を創設し10か所の医療機関を『災害時連携病院』として指定しました。
救急告示医療機関*であるふじみの救急病院は、このたび『災害時連携病院』に指定されました。災害で多数の負傷者が発生した際に災害拠点病院と連携して中等症患者や容態の安定した重症患者を受入れます。
- トリアージタッグ(イメージです)
また、当院が保有する救急車2台と所属する救命救急士が災害派遣医療チーム「埼玉地域DMAT」として、災害現場での活動など速やかな医療救護活動を実施いたします。
ふじみの救急病院では、年に数回の災害訓練を行い、災害発生時に迅速に対応できるように訓練を重ねています。今後も地域医療に貢献すべく尽力してまいります。
参照)▷災害時連携病院の指定について
~令和4年1月に10か所の災害時連携病院を指定します~(埼玉県報道資料)
病院設備
当院は、中核病院で導入されている医療機器を完備しております。
他の医療機関からのCT・MRI撮影依頼も承っております。
遠慮なくお問い合わせください。
当院では患者さんへの適切な医療情報の提供を行い、院内調剤も行っております。
MRI
磁気共鳴画像(Magnetic Resonance Imaging)の略です。エックス線は使用せず、強い磁石と電磁波を使って体内の状態を断面像として描写する検査です。特に脳や脊髄、四肢、子宮・卵巣・前立腺といった骨盤内の病変に関して優れた検出能力を持っています。当院では最高性能の3.0テスラを使用し特に早期の脳梗塞の有無や脳動脈瘤・脳動脈解離の検出に優れた効果を発揮しています。脳腫瘍には造影MRIも施行可能です。
MRA | 血管を描写する手法 |
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MRCP | 胆のう・胆管・膵管を描写する手法 |
CT
Computed Tomography(コンピュータ断層撮影)の略であり、エックス線を用いて輪切りの画像を撮影する検査です。ドーナツ状の機械の中に、対となるようにエックス線管球と検出器が配置され、それらを回転させて撮影していきます。脳出血や骨折、肺炎、肺癌、また、造影することにより肺塞栓症・下肢深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)、大動脈瘤・解離、急性腹症の原因検索などに威力を発揮します。
遠隔読影システム
当院のMRI、CTなどの画像データを連携している機関とデジタル回線で通信し、読影診断するシステムです。緊急な読影を要する場合でもリアルタイムに読影レポートを電送してもらえるため、迅速な診断や治療に役立ちます。また、専門分野別に放射線科専門医が読影するため正確で詳しい診断情報が得られます。
エコー
超音波(高い周波数の音波)の反射波から臓器の大きさや形状などを調べる検査です。また、超音波は、人体への影響がほとんどないことからどなたでも安全に検査を受けることができます。
腹部 | 肝臓、腎臓、膵臓、胆嚢、膀胱、前立腺、子宮、腹部大動脈などを検査し、脂肪肝や胆石、腎結石、良性腫瘍や悪性腫瘍(ガン)、動脈瘤など、様々な疾患を発見できます。 |
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心臓 | 心房・心室の大きさ、筋肉の動き、弁の状態を観察し、心筋梗塞や心肥大、弁膜症や先天性疾患の有無、心不全の程度などがわかります。 |
頚動脈 | 動脈硬化の程度や狭窄、血栓(プラーク)の有無を確認します。 |
下肢静脈 | 肺塞栓(エコノミークラス症候群)の原因となる血栓の有無を確認します。 |
レントゲン
放射線の検査の中で一番受けられる機会が多い検査だといえます。
胸部レントゲン検査 | 肺の中の陰(肺炎や癌)や心臓の大きさなど様々なことがわかります。 |
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腹部レントゲン検査 | 腸管ガスの異常や尿路結石の有無などが分かります。 |
骨のレントゲン | 骨折の有無や骨粗しょう症の程度などが分かります。 |
当院では、ベッドサイドで撮影できるポータブルレントゲン(小型で移動できるレントゲン)もございます。
心電図
心臓の筋肉に流れる電流を体表面から記録する検査です。電流の流れ具合や波形から不整脈の有無や種類、狭心症や心筋梗塞、肺塞栓の診断などに有用です。当院では失神や動悸、胸痛、呼吸苦のある方には全例施行し危険な疾患の見逃し防止に努めております。
臨床化学分析装置
血液検査において最も代表的な炎症反応である‟CRP”が4分で測定できます。炎症や感染症の有無、程度が分かる非常に有用な検査です。また、1か月の血糖の平均値を表す‟HbA1c”が6分で測定できます。血糖のコントロールが不良の方の現状がリアルタイムに分かるので速やかに治療につなげることができます。
生化学自動分析装置
栄養状態を表すアルブミンや肝機能、胆道系酵素、膵酵素、尿酸、心筋逸脱酵素、電解質などが迅速に測定でき、様々な病態を分析することが可能です。また、腎機能を測定することで脱水の有無や程度が評価できるとともに、造影剤を用いたCT検査を安全に行うことができます。
血液ガス分析装置
血液中の酸素や二酸化炭素を調べることで呼吸不全の病態を調べることができます。また、ショック状態で上昇する乳酸や血糖、身体の代謝の状態(酸塩基平衡)も測定できます。気道熱傷や中毒の方には一酸化炭素濃度の測定も行います。
全自動血球計数器
血液中の赤血球・白血球・血小板の数やヘモグロビンの量を測定する機器です。また、貧血のタイプ(小球性か大球性、低色素性か高色素性など)も分析することができます。
血液凝固測定装置
血友病やDIC(播種性血管内凝固症候群)などの出血性疾患の検索や現在の血液凝固能を知ることができるので、ワーファリンの効果判定をリアルタイムで行い、速やかに治療につなげることもできます。また、急性期脳梗塞に対するt-PA(血栓溶解療法)治療を行う際には必須の検査となっております。
免疫検査装置
急性心筋梗塞の診断に使われるトロポニンI、心不全の程度を評価できるNT-ProBNP、敗血症やDIC(播種性血管内凝固症候群)、肺塞栓症などの診断に有用なPCT(プロカルシトニン)、Dダイマーの測定ができるなど救急医療には欠かせない検査です。
輸液ポンプ
一定の速度で薬剤を持続投与するための機器です。また、輸液(点滴)を確実に管理したい場合に使用します。例えば中心静脈栄養(高カロリー輸液)、インスリン入りの輸液、脳圧降下薬、化学療法(抗がん剤)など24時間で均等に投与したい場合や指示された速度で正確な投与が必要な場合に使用します。集中治療には必須の機器といえるでしょう。
シリンジポンプ
弾力のあるチューブを利用する輸液ポンプと比べ、剛性のあるチューブを使用するため、輸液ポンプより少量で、より正確な輸液療法を安全に行うことができます。
ベッドサイドモニター
患者さんのバイタルサインを継続的に測定・監視する装置です。血圧・脈拍数・体温・心電図・酸素飽和度などを測定・記録し、異常があった場合にはアラーム音などで警告してくれます。
除細動器(AED)
心臓が痙攣を起こす心室細動(VF)や無脈性心室頻拍(VT)などの致死的な不整脈(心停止)に対し、電気的な刺激を与えることで規則正しい拍動を回復させることができるため、心肺蘇生には必須の機器となっています。また、心房細動や心房粗動、発作性上室性頻拍などの不整脈に対し、心電図を自動解析しながら電気ショックを行い、安全に洞調律に復帰させることもできます。
人工呼吸器
呼吸を人工的に管理するための医療機器です。100%呼吸を補助するモードからほんの少し呼吸を助けてあげるものまで様々な機能を備えています。重症肺炎などによる呼吸不全や心肺蘇生時の呼吸管理など救急医療の現場には欠かせない機器です。心不全に対するフェイスマスク(NPPV)や二酸化炭素モニター付きの酸素マスクも備えています。
エアウェイスコープ
挿管チューブに装着し先端のカメラから喉頭(声門)の様子をリアルタイムに映像に映し出すことで安全に気管挿管を行うことができるデバイスです。